September 2010

山崎泰寛「『超都市』の住民たち」

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本特集に登場する建築家は、みな「超都市からの建築家たち」の出展者である。都市を語り、都市をつくることの現代的な意義に迫る道筋を描こうと議論を重ねてきたTEAM ROUNDABOUTにとって、彼/彼女らが生み出した作品がドライブする「場の強さ」をキュレートすることは、その展示方法自体が都市へのビジョンを語ることに直結しているべきだし、都市的な広がりと深まりを展示という枠組みにおいて設計することである。

藤本壮介氏が取り組もうとする方向性(=読者が期待する藤本像)「こそが」アップデートの対象であること、dot architectsがインクルーシブに再編しようとする「つくる」行為=あまりにも当たり前の行為「こそが」バージョンアップの対象であること、そして阪根正行氏による展評に示される、建築家名がクレジットされた作品(アートピース、アートワーク)の成果と評価軸「こそが」問われているという事実のそれぞれが、得体の知れない「超都市」の茫漠とした姿にかたちを与える、さまざまなフェーズとなっている。引き続き公開される大西麻貴氏と松島潤平(TRA)のメール対談にも、期待していただきたい。

最後に、個人的に印象に残った言葉を挙げておこう。「No.00」のセルフビルド施工にかんして、大東氏が「納めるところは普通に納めたい」と語った点だ。当たり前と言えばまったく当たり前の発言だが、プロの判断を捨てないという決意を示しているとも読める。「セルフビルド」という言葉は、「予算の少なさにともなう素人仕事」のようなネガティブな響きから逃れがたいと思われるが、dotの語る祭り感溢れる施工プロセスは、むしろ「セルフビルドアップ」とでも呼びたくなるような継続性と飛翔感に溢れている。大東氏の発言は、「No.00」というプロジェクトの異様さとまともさを照射するにとどまらず、彼らの活動そのものを積極的に再考させうるのではないか。

ことインタビュー記事の醍醐味は、回答者がいかに借り物の言葉ではなく、自分の言葉で語っているのか。あるいはこれまでと異なる表現を編み出す「現場」を読み込むことにあると私は思っている(むろん論考も同様だ)。この特集上に示された文字群は、新たな批評と創作の前提でもある。ぜひ本文をお読みいただき、会場に足を運ぶことによって、読者が自らの言葉で語り、つくり始めるきっかけとなることを願っている。私たちはみな、「超都市」の住民なのだから。

山崎泰寛

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