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建築/コード/モデリング
既にご存知の方も多いかもしれませんが、10+1のウェブサイトに田中浩也氏のテキストが掲載されています。
普段から考えていることとかなり重なる部分があり、コンンピュテーショナル・デザインの可能性が明快に整理されているように感じたので、以下に一部抜粋し、関連して若干のメモを記してみようと思います。
「建築」自体のコード化、すなわち「(建築という)デザイン対象をいかにしてモデル化し、ビットとしての操作対象にいかに翻訳するか」という、根源的な問いがある。これはいわば「建築の遺伝子型」を新たに定義しなおすという挑戦であり、おそらく他分野からの輸入では解決できない(これは建築論にも触れる、原理的には終わりのない問いでもあるが)。
あるデザイン対象を、変数を含んだ数理的モデルに落とし込む「パラメトリック・モデリング」と呼ばれる手法がある。・・・これは「建築はいかにモデル化できるか?」=「そのものをどう捉えるか?」という、先に述べた根源的な問いとも響き合う行為なのである(このように、新しいコンピュテーショナルな手法は、実践的な水準と哲学的な水準を同時に含んでいることに留意されたい)。
・・・
あらゆるデザインは、ただ「つくる」のではなく、「わかる」ことと「つくる」ことがステップ・バイ・ステップで循環しながら進行していくようなプロセスである。・・・コーディングを伴うデザインの価値を、「わかること」と「つくること」のダイナミックな連動性に置きたい。
この『「わかる」ことと「つくる」ことのダイナミックな連動性』という記述は、コンピュテーションをとおしてデザインを展開していく際の実践的な感覚を的確に描写しているように思います。
実際、デザインのあらゆるレベルで常におこる出来事として、デザインの対象に反映したい何らかの質がある際、
1. 仮説的にその質を定量的なデータと一まとまりのコードに置き換え、
2. それをN次元空間の中に落とし込み、
3. パラメータを変化させ、その挙動を逐一眺めては物理的なモデルへの展開可能性を読み取り、
4. より興味深い方向に適宜手続きを修正し、検討を反復する
といったプロセスは重要で、その中ではじめて、建築に担保させるべきところの質が、物理的にはどういったものの中に内包させることができるのかが洗い出されてくるわけです。
(たとえば、空間内のある点とある点が結ばれているという感覚は、いわゆる床面の構成により担保されうるかもしれない一方で、別の条件下では壁や天井による方がより効果的かもしれない、あるいはそのどれでもあるような要素によりなされるかもしれないし、テクスチャやディテール、環境的な要素の中に発現するかもしれない、といったように)
言い換えれば、それは仮説的なモデル化を繰り返すことで、「建築として理解できるデータの挙動」を観察しながら、求められた質に即した物理的な(広義の)構造を発見していくプロセスであり、田中氏の言葉をかりれば、まさに一つひとつのプロジェクト固有の「建築の遺伝子型」を、既成の概念をこえてその都度再定義していくような作業だと言えるように思います。
さらに言えば、仮説的なモデル化の繰り返しの中で頻繁に起きる、求められた質自体の突然変異的な展開や解像度の上昇も、こういったプロセスのきわめて発見的な一側面だと感じています。
また、むろんこれらの手続きを複数の要素間、および時系列上で連動させることでプロジェクトが形成されていくわけで、そのあたりのことについても、以前行った藤村龍至氏とのメール対談の中で書いています。興味のある方はぜひ。
普段から考えていることとかなり重なる部分があり、コンンピュテーショナル・デザインの可能性が明快に整理されているように感じたので、以下に一部抜粋し、関連して若干のメモを記してみようと思います。
「建築」自体のコード化、すなわち「(建築という)デザイン対象をいかにしてモデル化し、ビットとしての操作対象にいかに翻訳するか」という、根源的な問いがある。これはいわば「建築の遺伝子型」を新たに定義しなおすという挑戦であり、おそらく他分野からの輸入では解決できない(これは建築論にも触れる、原理的には終わりのない問いでもあるが)。
あるデザイン対象を、変数を含んだ数理的モデルに落とし込む「パラメトリック・モデリング」と呼ばれる手法がある。・・・これは「建築はいかにモデル化できるか?」=「そのものをどう捉えるか?」という、先に述べた根源的な問いとも響き合う行為なのである(このように、新しいコンピュテーショナルな手法は、実践的な水準と哲学的な水準を同時に含んでいることに留意されたい)。
・・・
あらゆるデザインは、ただ「つくる」のではなく、「わかる」ことと「つくる」ことがステップ・バイ・ステップで循環しながら進行していくようなプロセスである。・・・コーディングを伴うデザインの価値を、「わかること」と「つくること」のダイナミックな連動性に置きたい。
この『「わかる」ことと「つくる」ことのダイナミックな連動性』という記述は、コンピュテーションをとおしてデザインを展開していく際の実践的な感覚を的確に描写しているように思います。
実際、デザインのあらゆるレベルで常におこる出来事として、デザインの対象に反映したい何らかの質がある際、
1. 仮説的にその質を定量的なデータと一まとまりのコードに置き換え、
2. それをN次元空間の中に落とし込み、
3. パラメータを変化させ、その挙動を逐一眺めては物理的なモデルへの展開可能性を読み取り、
4. より興味深い方向に適宜手続きを修正し、検討を反復する
といったプロセスは重要で、その中ではじめて、建築に担保させるべきところの質が、物理的にはどういったものの中に内包させることができるのかが洗い出されてくるわけです。
(たとえば、空間内のある点とある点が結ばれているという感覚は、いわゆる床面の構成により担保されうるかもしれない一方で、別の条件下では壁や天井による方がより効果的かもしれない、あるいはそのどれでもあるような要素によりなされるかもしれないし、テクスチャやディテール、環境的な要素の中に発現するかもしれない、といったように)
言い換えれば、それは仮説的なモデル化を繰り返すことで、「建築として理解できるデータの挙動」を観察しながら、求められた質に即した物理的な(広義の)構造を発見していくプロセスであり、田中氏の言葉をかりれば、まさに一つひとつのプロジェクト固有の「建築の遺伝子型」を、既成の概念をこえてその都度再定義していくような作業だと言えるように思います。
さらに言えば、仮説的なモデル化の繰り返しの中で頻繁に起きる、求められた質自体の突然変異的な展開や解像度の上昇も、こういったプロセスのきわめて発見的な一側面だと感じています。
また、むろんこれらの手続きを複数の要素間、および時系列上で連動させることでプロジェクトが形成されていくわけで、そのあたりのことについても、以前行った藤村龍至氏とのメール対談の中で書いています。興味のある方はぜひ。
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