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木内俊克

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Waterflux 2

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all images © R&Sie(n)


つい一昨日、現在進行中のプロジェクト、Water Fluxのプレゼンテーションで、敷地のあるスイスのEvolèneに行ってきました。


Evolèneの街は、アルプスに関連する様々な情報を共有できるステーションを組織することに現在取り組んでいます。アルプスの「氷河」をテーマとした科学博物館に、調査/研究施設、ギャラリースペースを連携させることがその中核のアイデアで、Water Fluxはその科学博物館の機能を担う施設として計画されています。

「氷河」は北極圏の氷塊と同様、地球上で真っ先に環境変化の影響を受ける、気候変動の映し鏡のような存在です。
氷河に関する情報をネットワークするEvolèneの試みも、その最大のモチベーションは、気候変動への対応の様々な角度からの活発化だと言えます。


そういった関心事へのレスポンスとして、
今回の展示計画の中ではざっと次のようなことを提案しました。

一つは、常に変化していく気候変動に追随するため、絶えず新しい要素を展示に取り込んでいくことを可能にしながら、なおかつ明確な枠組みをもったオープンエンドな展示システムをつくる。

もう一つは、多様な角度から描いた地球環境のシナリオを並列に展示/随時更新し、そこに美術展示やレジデンシープログラムを組み込む為の企画スペースを併設する。
 特定の専門家だけではなく、異分野の研究者や美術作家、あるいは一般の人々の多様な「主観」が入り混じる場所をつくり、そこから新たな疑問や、現実の行く先を少しずつでも塗り替えていく何らかの影響力が絶えずつむぎ出されるような場所をつくる、そういった意図が込められています。


この二軸のどちらにも明確に共通している方向性は、固定された、あるいはトップダウン的な方向をもたないということです。
あくまで非決定主義的に、あるいは手続きのみを規定してはその振る舞いを逐一観察していくようなアプローチであって、その意味で今回の提案には一つの建築物のシステムとして以上に興味深い拡張性があるように感じています。建築の領域を拡張する一つの考え方として、示唆的なベクトルがそこに見えているはずです。

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