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岩佐明彦

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「仮設のトリセツ」開設




webサイト「仮設のトリセツ」開設のお知らせ


 私ども新潟大学工学部建設学科岩佐研究室では,災害仮設住宅を住みこなすためのノウハウを集めたwebサイト「仮設のトリセツ」を開設致しました.

 災害仮設住宅は、素早く大量に供給されることが第一優先のため、それぞれの地域の生活に即したものとは言えません。2004年の中越地震の際に建設された中越の仮設住宅でも、結露の問題などがクローズアップされました.
 しかし,そうした状況の中で、居住者自らが工夫をし、仮設住宅に若干の改造を加え、うまく仮設住宅を住みこなしている事例を沢山見ることができました。
 岩佐研究室では、中越の仮設住宅地でオープンカフェを開き、仮設住宅を住みこなす「仮設の知恵」を収集しつつフィードバックするという試みを行いました。
( http://iwasa.eng.niigata-u.ac.jp/top/design/kcafe.html )

 「仮設のトリセツ」は,こうした活動を通じて学んだ「仮設の知恵」を,東日本大震災の仮設住宅にフィードバックすることを目的とするものです.

 岩佐研究室では,本webサイトの公開を通じて,より沢山の情報を収集し,被災地にフィードバックしていくことを目指しております.
 私どもの取り組みにご興味をお持ち頂き,被災地等の皆様にご紹介頂ければ幸いです.

敬白

ーー記ーー

■webサイト名:「仮設のトリセツ」

■概要:
7.13水害,中越地震.中越沖地震の仮設住宅でご教授頂いた,災害仮設住宅で快適に過ごすための工夫を紹介するサイト.

■URL:
http://kasetsukaizou.jimdo.com/

■■問い合わせ■■
岩佐明彦(新潟大学工学部建設学科准教授)
iwasa●eng.niigata-u.ac.jp(●を@に置換)

トウキョウ建築コレクション2011

研究室で取り組んできた「新潟モラトリアム」プロジェクトを,トウキョウ建築コレクション2011のプロジェクト展にて発表させて頂く機会を頂きました.
 「新潟モラトリアム」プロジェクトは,都市計画決定されたものの未完状態のまま放置された都市計画道路を対象としたサーベイとデザイン提案です.
 こうした未完都市計画道路は新潟市内だけで100路線以上あり,古いものでは80年前から未完のままで,平均で50年以上の歳月が経過しています.
 日本の都市計画行政は決して後戻りしません.計画決定された道路予定地は,建築制限がかけられ,煮え切らない状態で都市の中に存在しています.我々のサーベイではこうした道路猶予地を「モラトリアム道路」と命名し,猶予の隙間をデザインすることを試みました.

3月2日(水)13時からはプレゼンテーションも予定されています.ご興味のある方は是非お越し下さい.





「トウキョウ建築コレクション2011・プロジェクト展」

【プロジェクト展の概要】
大学院で行われているプロジェクトを展示し、また実際に社会で活躍されている実務者の方々と学生とで議論を行う場である「プロジェクト展」です。大学院での研究室または団体のプロジェクトとは、社会との協働によるものが多いことから、学生の活動の中で最も社会に対して対等な立場での成果であると考えます。 本企画は、こうしたものにスポットを当てることで、本展覧会のメッセージを明確に示すと共に、議論を通し、学生と社会の相互発信という性格を持つものです。 また、各プロジェクトの理解を深めると共に、今年度は「建築家とは何か?」という全体のテーマに沿った議論を展開します。プロジェクト展が建築の職域・職能の広がりや多様性を考える場となり、また建築学生の将来における新たな可能性を見出す場となることを目指します。

【スケジュール】
〈スタジオトーク〉 2011 年3月2日(水)・3月3日(木)13:00 / 17:00
3月2日(水)13:00~15:00 韓 亜由美【岩佐研究室が発表】
3月2日(水)17:00~19:00 加茂 紀和子
3月3日(木) 13:00~15:00 山崎 亮
〈座談会〉3月3日(木)17:00~19:00 加茂 紀和子、韓 亜由美、山崎 亮
〈展示期間〉2011年3月1日(火)から2011年3月6日(日)/ヒルサイド・フォーラム

【場所】
代官山ヒルサイドテラス・スタジオヒルサイド(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町17-18)

【コメンテーター】
加茂 紀和子/かも・きわこ
韓 亜由美/はん・あゆみ
山崎 亮/やまざき・りょう

トウキョウ建築コレクション2011
http://www.tkc-net.org/index.html

新潟合同卒業設計展session!2011

新潟県近県の建築系大学が合同の卒業設計展が今年も開かれます.
今年の会場は新潟市中心市街地の老舗百貨店の跡地.
地方で建築を学び,多くの問題意識を共有する彼が一堂に会し,活発な議論を繰り広げます.

日本海側では最大級(?)の卒業設計展ではないかと思います.
お近くにお越しの方は是非お立ち寄り下さい.




-------------記-------------

「新潟合同卒業設計展session!2011」

会場:旧大和新潟店1階(新潟市中央区古町通7番町952番地)
会期:2011年2月25日(金)~27日(日) [10:30~18:00]
参加大学:新潟大学 長岡造形大学 新潟工科大学 富山大学 金沢工業大学
 福井大学 石川工業高等専門学校

<企画概要>

○卒業設計作品展示 2月25日(金)~27日(日) [10:30~18:00]
模型・パネルによる卒業設計作品展示。

○まちあるき 2月25日(金) 午後
実行委員会が新潟市古町の会場周辺のまちあるきを行ないます。当日は出展者、市民、ゲスト審査員も参加する予定です。飛び入りの参加も大歓迎です。奮ってご参加下さい。


○合同講評会 2月26日(土)~27日(日) 午前:1次審査 午後:2次審査
ゲスト審査員に選ばれた作品を前に合同で講評会を行ないます。
(ゲスト審査員・敬称略)
26日(土)
 中谷 正人(中谷ネットワークス)
 近藤 哲雄(近藤哲雄建築設計事務所)
 佐藤  匠(FOREIGN OFFICE ARCHITECTS~’10)
27日(日) 
 安原  幹(SALHAUS)
 日野 雅司(SALHAUS)
 栃澤 麻利(SALHAUS)
 

○懇親会 2月26日(土) [20:00~22:00]
実行委員、出展者、OB・OG、ゲスト、学生など様々な立場の人々を巻き込んだ大交流会。場所未定。

※詳細情報および最新情報は以下のHPに掲載しております.
http://session2011.web.fc2.com/home2.html

「紺屋2023」訪問

 去年のこととなってしまいましたが,12月末に九州へ行く用事があり,ついでに博多の「紺屋2023」を訪問してきました.紺屋2023は,以前の記事で取り上げた「まちの居場所ーまちの居場所をみつける/つくるー」内でも紹介させていただいた「未来の雑居ビル」です.



 「空間でなく場をデザインする」という言葉を多くの建築家が用いるようになってきました.これはハードだけでなくソフトも含めて建築の価値が評価される様になっている今日の状況を反映したもの言えるのかもしれません.

 しかし,その常套句下で行われていることは,理想的または仮想的な空間の使い方を示し,それに対応したしつらえのデザインをする,建物の使い方マニュアルをつくる,利用者を集めてワークショップを行う等といったことで, 建築家にとって,あくまでも場は空間に対応して仮説されるものであり,建築家の生業の中心が空間の設計であることに何ら変わりはないでしょう.

 もし正確な語の意味で,場のデザインを建築家の職能とするのであれば,場を構築することから報酬を得る仕組みを確立する必要があるでしょう.野田恒雄さんは紺屋2023でまさにそれに取り組もうとしています.

 野田さんが率いる「TRAVEL FRONT」の手がけるプロジェクトはソフト・ハード両面からアプローチしながら,老朽ビルを再生させるもので,紺屋2023が3番目のプロジェクトとなります.
 野田さんはプロジェクトを請け負う際に,建物の改修工事の設計料を報酬とするのではなく,ビル全体の家賃収入の一定割合を報酬としています.すなわち,紺屋2023に持続的に関わり,建物やその周辺に入居を訴求するような魅力的な場を形成すること,その成否が建築家野田氏の報酬を左右することになります.



 紺屋2023はおよそ1年半ぶりの訪問でしたが,1階のレストランをはじめ,いくつか新しいテナントがオープンしていました.野田さんは,紺屋2023の賃貸契約に様々なタイムスパンを設定しています.2,3年の長期契約のテナントから,週単位,月単位のレジデンスやギャラリーまで,建物内では更新が頻度良く発生し,場が新陳代謝することを意図したものだそうです.まずは野田さんの当初の狙い通り進んでいるように感じられました.

 今回は突然の訪問だったこともあり,野田さんにはお会いできなかったのですが,以前インタビューさせて頂いた時には,野田さんが好んで使う「初期設定」「リスクヘッジ」という建築業界では聞き慣れない言葉に,本来建築家が関わらない賃貸契約の領域にまで関与し,場の構築を職能とする建築家の方法論の一端を見る思いがしました.

 紺屋2023は西暦2023年までの期間限定プロジェクトです.あと10年以上ありますが,博多訪問の折には定点観測を続けたいと考えています.








卒計スタディ増進プロジェクト

 私の研究室の年末恒例行事に「108スタディ」があります.

 これは,卒業設計のスタディも増進を目標したもので,スタディした模型をネット上にアップし,その数と進捗を競います.ゴールは大晦日,目標数は除夜の鐘にちなんで108個です.

 11月末に卒業論文を提出し,いよいよ卒業設計に突入するのですが,なかなかスタートが切れない人が多いことから,「腕組みしないで手を動かそう」ということでこの企画が始まりました.

 昨年からはtwitterを使って写真をアップするようになり,よりオープンな環境で数を競うようになりました(ハッシュタグ「#mokei108」).研究室の先輩やOBからの激励やアドバイスのコメントも沢山頂きました.私の研究室以外からの道場破りも参戦中です.


↓いち早く目標数を成し遂げた植松君のスタディです.段ボールがはち切れんばかりになっています.



↓廊下に並べて記念撮影.壮観ですね.



 新年まで12時間を切りましたが,ラストスパートに向けてまだまだ奮闘中の人もいます.除夜の鐘が響くまでに無事目標が達成されるのでしょうか?

■108スタディ進捗まとめ■


「まちなか農園藤坂」訪問

 今年から研究室では「モラトリアム道路」という研究テーマに着手しました.
 「モラトリアム道路」とはいつまで経っても完成しない都市計画道路を指す造語です.例えば新潟市では都市計画決定後,20年以上が経過しても未完成のままの路線が100路線以上あり,中には80年前から未完成のものもあります.
 都市計画決定された道路予定地には,未買収であっても3階建てまでで地下室不可という建築制限がかけられます.用地買収されたまま放置されたり,建築制限がかかったままという「煮え切らない」状態の土地が都市にどのような影響を与えているかを調べるのが研究の目的です.
 都市計画決定した道路は粛々と作り続けることが不問律だったのですが,2010年に大きな方針転換があり,各市町村で都市計画道路の見直しが始まりました.いわば負の遺産である「モラトリアム道路」ですが,道路以外の用途で供されるとするなら,都市にとってどの様な可能性を持つものなのか,長らく続いた建築制限による形質の変化も含めてその可能性を検討できればと考えています.





 先進事例の調査のため,12月末に買収未着手の道路用地を暫定的に使用して市民農園を運営している「まちなか農園藤坂」を訪問しました.
 まちなか農園藤坂は,仙台の中心に程近い場所にあります,奇しくも訪問日は大雪で農園自体は雪原になっていたのですが,立ち上げ以来関わってきたキーパーソンの方々にお話しを伺うことが出来ました.
 まちなか農園は今年で4年目とのことでしたが,立ち上げから現在に至るまで,実に様々な人が関わり,それぞれの得意分野を活かしながら,実に活き活きと運営されている様子がよく分かりました.また,地域の課題(高齢化や買い物難民)に対して農園を媒介として解法のアプローチがとられているなど,地域のプラットフォームとして機能している事もわかりました.
 藤坂まちなか農園の成功は卓越した行政マンの存在や,自治会長の人間力など,キーパーソンの存在も大きいですが,全国に散らばる「モラトリアム道路」の活用手法として大いに可能性を感じる場所でした.
 また,モラトリアム道路の「煮え切らない」状態が作り出す暫定性が,場所の可能性を引き出していることも興味深く感じました.誰でも何でもやってみることが出来る環境「パブリックβな場」というキーワードを思い起こす場でもありました.

 年末にも関わらずご対応頂いた,今野さん,細田さん,コーディネート頂いた本学OGの柳谷さん,どうもありがとうございました.

まちの居場所(はじめまして)

新潟大学の岩佐明彦(いわさあきひこ)と申します.
新潟在住10年目となりました.

ひょんなことからブログを書かせて頂くことになりました.
大学で学生と取り組んでいる研究やプロジェクトをご紹介させていただきます.

どうぞよろしくお願いします.


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いきなり宣伝で恐縮ですが,私が執筆に関わらせて頂いた本が先日出版されました.




まちの居場所―まちの居場所をみつける/つくる(日本建築学会編)

これは,まちの中で活き活きと使われている「居場所」19カ所を紹介したものです.私は「ワタミチ」「紺屋2023」「仮設de仮設cafe」の3項目を執筆させて頂きました.


本書は居場所の実践者・研究者へのインタービュー,キーワード集も盛り込まれ,研究,実践のどちらからも興味深い内容です.居場所に興味をお持ちの方は是非ご一読いただければ幸いです.



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