2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故以後、都市インフラの脆弱性、財政危機、中央と地方の不均衡など、1960年代以後構築してきた近代社会全体の限界が顕わになった。複雑化しすぎた社会のシステムはウルリッヒ・ベックがいう「危険社会」的状況を全面化させ、コントロール不可能な「新たな自然」として人々の恐怖の対象となった。ここに現代的な霊(アニマ)の現れをみることもできるだろう。
そこで本展覧会では、日本列島全体を交通インフラによってネットワークする1960年代以後の群島的状況と、情報インフラのネットワークによる1990年代以後の新たな群島的状況が構成する現代の「超群島—Hyper Archipelago」的状況のありようを描き、そこに新しいコミュニケーションを生み出そうとするアーティスト/アーキテクトに焦点を当てる。青森が持つ深い森と大地のイメージを、複雑なシステムの上に生と死が隣り合う現代社会の静かなる光=「ライト・オブ・サイレンス」に満たされた風景として描く試みである。
出展作家:
磯崎新
キュルルfeat.チハルチロル
大庭大介
Darren Almond
阿部合成
中村宏
小島一郎
工藤甲人
森万里子
Mark Dion
石井七歩
Richard Long
高山良策
伊藤隆介
棟方志功
荒川修作
スプツ二子!
チームラボ
工藤哲巳
今井俊満
mashcomix+TEAM ROUNDABOUT
藤村龍至
主催:青森県立美術館
キュレーション:飯田高誉[青森県立美術館美術統括監] 藤村龍至
アソシエイトキュレーション:高橋洋介[青森県立美術館エデュケーター]
動線設計:青木淳
会場構成:藤村龍至建築設計事務所
開催:2012年6月9日(土) – 7月8日(日)
入場:500円
開館:9:00-18:00(入館は17:30まで)
休館日:毎月第2、第4月曜日 (この日が祝日の場合は、その翌日)
お問い合わせ先:
藤村龍至建築設計事務所内[担当:沼野井諭] Tel. 03-3476-6508 office@ryujifujimura.jp
青森県立美術館[担当:高橋洋介]Tel. 017-783-3000