東京都現代美術館にて「うさぎスマッシュ展」が開催


うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法(デザイン) 提供:東京都現代美術館

現代アートと様々な分野の表現が出会うことで、新たな可能性を探求する東京アートミーティング。 第4回となる今回のテーマは「デザイン」です。本展で取り上げるデザインとは、市場の拡張のため に絶え間なく生み出される「かたち」ではなく、私たちの周りで起きている問題に気づかせ、考える 方向性を示唆するものとして捉えます。展覧会では、そのようなデザインの実践とアートの表現を 「世界に触れる方法」として紹介します。
情報技術の発達により、私たちを取り巻く環境や情報網がより複雑化するなかで、私たちは 迷ったり、知ることをあきらめてしまったりしていないでしょうか。この展覧会では、グローバル経済 から遺伝子まで、現代社会にある様々な出来事やトピックを、私たちの手にとれる形にデザイン して届けている国内外のアーティスト、デザイナー、建築家、21組の表現を紹介します。領域を 横断して展開する彼らの実践は、私たちが生きる世界の状況を独自の仕方で読み込み、構築し、 時には直感や想像力による思いがけない発想で、既存の知識体系や情報伝達のあり方を問い 直そうとしています。マクロに広がる情報を集積して図解したり、匂いなどの通常では見えない ミクロな領域を体感できる形にデザインしたりすることで、私たちに普段とは異なる世界の見え方や 手触りをもたらします。展覧会は、視覚だけでない、より総合的な身体的体験を通じて、潜在的な 世界の可能性と、私たちが当事者としてより能動的に世界と関わる方法を考えるきっかけとなる ことを目指します。
今までの世界とは物事がまったく違って見えるという体験は、うさぎを追いかけているうちに別世界 に足を踏み入れてしまった不思議の国のアリスに例えることができるでしょう。うさぎは私たちを ワンダーランドへ誘い、常識的な見方や固定観念に一打(スマッシュ)を与える者の象徴です。 それにより、普段とは異なる新鮮な驚きや発見がもたらされ、私たちの世界の捉え方が変わる かもしれません。展覧会タイトル「うさぎスマッシュ」は、そのような世界に対する別の入口への 誘いを意味しています。
なお、本展覧会は、共同キュレーターにデザイン史研究における第一人者の柏木博氏を、 アドバイザーとして、商品デザインからこども教育番組まで多岐にわたって活動するグラフィック・ デザイナーの佐藤卓氏、および最先端のテクノロジーからデザインの未来へのミッションを洞察 するMITメディア・ラボ副所長の石井裕氏を迎え、歴史、現在、未来を横断する視点でつくられて います。
*本展は「東京文化発信プロジェクト」事業の一環として行います。

展覧会概要

展覧会名:
東京アートミーティング(第4回)「うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法(デザイン)」

会期:
2013(平成25)年10月3日(木)―2014(平成26)年1月19日(日)

開館時間:
10:00~18:00(入場は17:30まで)

会場:
東京都現代美術館 企画展示室3階、1階A室

休館日:
月曜日(ただし10/14、11/4、12/23、2014/1/13は開館) 10/15、11/5、12/24、年末年始(12/28-2014/1/1)、2014/1/14

主催:
東京都、東京都現代美術館・東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都 歴史文化財団)、産経新聞社、東京藝術大学

協賛:
ブルームバーグL.P.

協力:
フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
ブリティッシュ・カウンシル 、プロア財団
ナショナル・アーツカウンシル シンガポール NECディスプレイソリューションズ株式会社、
アジアン・カルチュラル・カウンシル 、 インターナショナル・フレーバーズ・アンド・フレグランセズ・インコーポレーテッド 信越化学工業株式会社

観覧料:
一般1,100円/大学生・65歳以上800円/ 中高生600円/ 小学生以下無料
*20名様以上の団体は2割引き
*小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、 その付き添いの方(2名まで)は無料
*本展のチケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。

交通案内:
東京メトロ半蔵門線・清澄白河駅B2番出口より徒歩9分
都営地下鉄大江戸線・清澄白河駅A3番出口より徒歩13分

展覧会カタログ:
『うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法 公式図録』(仮)
2013年10月末刊行予定
執筆/柏木博、佐藤卓、アンソニー・ダン&フィオナ・レイビー、リピット水田堯, 長谷川祐子ほか
発売・発行/フィルムアート社

お問い合わせ:
03-5245-4111(代表)/ 03-5777-8600(ハローダイヤル) http://www.mot-art-museum.jp/
東京都江東区三好4-1-1

キュレーター:
長谷川祐子(東京都現代美術館 チーフ・キュレーター)

共同キュレーター:
柏木博 (武蔵野美術大学教授・近代デザイン史専攻)

アドバイザー:
佐藤卓(グラフィック・デザイナー)
石井裕(マサチューセッツ工科大学[MIT]メディア・ラボ副所長)

デザインディレクション:
佐藤卓

同時開催:
「吉岡徳仁-クリスタライズ」
「MOTコレクション」
*会期はどれも10月3日(木)~2014年1月19日(日)