July 2010特集「『超』表層--表層と深層の関係から」

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特集:「超」表層--表層と深層の関係から

Introduction:藤村龍至
「10年ぶりに、『表層』や『日本』について考える」
今回は「表層」に意識的な——すなわち「かたちをかたちとして捉え、概念として捉えない」という即物主義的な姿勢に、パソコンを利用し即物的な操作を重ねて、微細な差異を表現するという、独特の表現世界を生みだしつつある作家を取り上げる。この表現が、日本的なものなのか、日本的とは限らないが、日本人作家の間で先鋭化しているものなのか。仮に後者だとしても、それが「日本」という場所で先鋭化する理由は何か。
Cover Interview:中村竜治
「表層をみないとわからないこと」
「建築はどこにあるの?7つのインスタレーション」展で発表された「とうもろこし畑」は、繊細なエレメントのデザインと、膨大な作業量によって実現された微細なデザインの完成度により、衝撃を与えた。実現に至るまでの思考のプロセスから見えてくる、中村氏の空間概念やその背景となる問題意識とは。
Interview:小山泰介
「表面的で/断片的で/人工的な、自然」
小山氏は、都市を撮影対象に作品を発表し続け、建築物の断片を拡大し、美しいグラフィックのような写真を抽出する。都市の変化を断片的に記録していた初期の頃から、集大成となった写真集「entoripix」を経て、人工的なもののなかに自然のようにみえるものを見いだす、セットアップ型の作品に至るまでの作風の変遷を追いつつ、背景にある問題意識を探る。